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シンコー産業本社社屋

東京都墨田区
1993

周辺は町工場と低層住宅が密集する墨田区の一画にあり、今後大きな変貌が予測される地域である。前面道路の交通量は大変激しい。上階の住居に対し、将来に亘っての良好な住環境の担保めざし、コートヤード形式を採用した。その結果コートからの採光、通風、そして上下階の視覚的連続性が容易くなった。外観は、気まぐれな時代の流行に対しても、変わらない価値を持つデザインであり、街並と穏やかに調和しながら、堅実な社風を表徴している。外壁素材は、激しい交通量から建物を守る搬送用トラックのアルミ製ボディを使用した。極めて耐久性が高く20年を経た今も、建設当時の輝きを保っている。

Photography
Karoku Katoh